セミナー
2019.11.05
アルバイト採用でも活用できる「WEB広告・採用動画勉強会」【セミナーレポート 2019/10/2(水)開催】
アルバイト採用において、多くの企業が抱えている“母集団形成”や“人材の定着・戦力化”といった課題。
その解決手法として新たに注目を集めているのが、WEB広告・採用動画を活用した採用活動です。
「そもそも、なぜ既存の採用手法だけではダメなの?」
「動画が流行っているのは知っているけれど、自社の採用活動にも使えるの?」
これらの疑問に答え、今後の採用活動のヒントを提供する場として、2019年10月2日(水)に
「WEB広告・採用動画勉強会(株式会社ノーザンライツ×株式会社ネットフロンティア共催)」を開催しました。
当日は、飲食・介護・アパレルなど様々な業界から14社の採用担当者にご参加いただきました。
本レポートでは、その様子を振り返ります。
*講演者*
大塚慎太郎 弊社株式会社ノーザンライツ ソリューション推進本部 東京CS部 企画戦略課
長野昌太郎 グーグル合同会社 広告営業本部 新規顧客開発マネージャー
曽根沙耶香 株式会社ネットフロンティア コンサルティング部 シニアコンサルタント
採用市場・求職者が「変化」している今こそ、既存の求人媒体以外にも目を向けて。
冒頭では、弊社株式会社ノーザンライツ 大塚慎太郎より「近年の求職者とHR市場の動向」と題して、お話ししました。
“従来”と”現在・これから”。採用のカタチはどう変わる?
まず、最初のパートでご説明したのが、“従来の採用”と”現在・これからの採用”についてです。
近年のインターネットやスマートフォンの普及は、採用活動のプロセス、
企業(広告)と求職者の関係、求職者の行動プロセスにも大きく影響を与えているとのこと。
例えば、”現在・これから”の採用活動のプロセスには、求人エントリー前に
「認知する⇒興味をもつ⇒検討する」というフェーズが加わり、採用後に
「エンゲージ・戦力化」というフェーズが加わりました。
また、求職者は「Search=検索」してから「Action=行動」を起こし、
その後「Share=評価をネット上で共有し合う」というプロセスで行動するようにもなりました。
加えて、これまで情報に対して受け身だった求職者が、今は口コミサイトや企業サイトから能動的に
情報を収集しているとのことです。
「これからの採用は『選ぶ』から『選ばれる』時代へと変化していきます」
話の途中に出てきた一言には、参加者も非常に共感されているようでした。
求職者はより沢山の情報を比較・検討した上で、求人へ応募するようになるのですから
企業側にも選ばれるための努力が必要ということですね。
市場のキーワードも「変化」。変化に対応していくには?
続いて、採用市場の話題へ。
市場ではどのような変化が起きているのか、その変化にどのように対応していけばよいのかを
お話ししました。
ここで取り上げたのは、主に次の三つの変化です。
①広告チャネルの変化
TV・新聞などの従来のメディアから、企業サイト・SNSなどの
デジタルメディア(スマホを介するメディア)へと移行しつつある。
広告全体に占めるインターネット広告の割合が増加し、広告チャネルの多様化が進んでいる。
②有効求人倍率の変化
直近の有効求人倍率は1.62(2019年5月時点)。
有効求人倍率の高騰は採用予算の高騰にもつながる。
この点からも、今後はPaidとOwned(※1)の両メディアを併用した採用活動へのシフトが見込まれる。
③求職者意識の変化
求職者の企業選びの基準は、報酬だけでなく、「柔軟な勤務時間・場所」「心身の健康の実現」
など働き方にかかわる点も重視される傾向にある。
求職者が企業に求めるものも、多様化している。
これらの変化に対応していくには、
『従来の求人媒体のみに依存せず、求職者に「認知」させる手法を取り入れて、潜在している層に
アプローチしていくことが大切です。』
と述べ、ノーザンライツのパートを締めくくりました。
※1…Paidメディア:費用を掛けて広告掲載するメディア
Ownedメディア:自社の採用HPなど
Googleのソリューションで実現できることを知り、採用活動のヒントに。
続いて、グーグル合同会社 長野昌太郎様より
「御社サイトを基軸にしたGoogle広告Recruiting Solution」と題して、ご講演いただきました。
企業はいつ・どんな求職者を捉えるべきか?
自社の紹介をされた後、長野様のお話でも触れられたのが”生活環境の変化”について。
データを用いながら、今のスマートフォンと共にある私たちの生活環境について説明され、
それに関連する「検索」というアクションに話題が移されました。
検索については、
「求職者は求職情報を検索するのか?」
「どういったキーワードで情報収集するのか?」
「検索行動に対してどのような対応を行うべきか?」
といったトピックで、Google検索のデータをもとに解説が進められました。
Google検索でのアルバイト関連の検索においては、求人媒体名以外の条件による検索が多く、
検索キーワードの組み合わせも84,000通りに及ぶことから、企業側はある視点をもつ必要があるとのこと。
それは、『求人媒体に流入する前に、「検索」を行う求職者をいかに捉えるか』という
視点だそうです。
まずは、求職者がアルバイトを探そうと検討をはじめる段階でGoogle広告を使ってアプローチし、
求職者に自社の採用サイトに来てもらうこと。
その後で、求人媒体の情報などと比較しつつ検討してもらう⇒面接・説明会に参加してもらう⇒
応募してもらう
という流れにつなげていくことが重要とのことです。
そして、Googleの保有する検索データを活用することで、
他社よりも”圧倒的に早く適切な相手へ”情報を届けることができるのだと話されていました。
Google広告でどのようにして情報を届けるのか?ー具体事例よりー
ここからは、Googleより提供されている
①検索連動型(リスティング)広告、②ディスプレイ広告、③YouTube動画広告の
三つの広告ソリューションについて説明されていました。
それぞれの広告には次のような特徴があるそうです。
①検索連動型(リスティング)広告
求職者が仕事探しをしている瞬間を捉えて、早期に接触ができる。
②ディスプレイ広告
求職者の嗜好性に合わせた画像ベースの広告を表示し、採用サイトへの呼び込みができる。
③YouTube動画広告
動画の特徴を活かし、文字や画像だけでは伝えられない感情面への訴求ができる。
動画によって求職者との間に感情的なつながりを創出することで、
社名検索を行う母集団の形成ができる。
①~③の説明では、それぞれ実際の顧客成功事例も紹介されていました。
中でも特にインパクトが大きかったのが③YouTube動画広告でした。
参加者の方々も、大変興味深そうに実際の動画をご覧になっていました。
詳しくお伝えできないのが残念ですが…
ある塾で働く講師と生徒の関わりがリアルに伝わる内容で、企業説明を受けているというよりは、
ドラマの1シーンを見ているような感覚でした。
最後に、Googleの採用ソリューションを活用することで経営・採用がどのように変わるのかが述べられていました。
「他社よりも早く、適切な相手へ直接情報を届けられること」
「自社採用の勝ちパターンを検証・改善することができること」
「従来の採用施策では接触できなかった層にアプローチできること」
これらを可能にするGoogleソリューションについて知り、採用活動のヒントとして持ち帰ってほしいとのメッセージで、
本パートをまとめられていました。
求職者の変化を捉えたアプローチが必要。その一つとして「動画」の有効活用を。
最後の講演者として、株式会社ネットフロンティア 曽根沙耶香様より
「動画を活用した新たな採用手法~求職者の行動の変化をとらえた最新アプローチ~」と題して、
お話しいただきました。
求職者に選ばれるための情報発信とは?
これまでの2社同様、自社の紹介と求職者の実態・動きに関する内容からお話が始まりました。
曽根様はとくに、具体的なアプリや検索エンジン・SNSの利用状況についても触れられていました。
学生と主婦それぞれのカスタマージャーニーを例として挙げ
両者とも仕事探し~入社まで同様のフェーズを踏んでいるものの、それぞれが閲覧するメディアには違いがあることを述べられました。
その上で、企業は求職者の変化に合わせて”全ての”メディアで接点を持たなければならないことも
強調されていました。
また、高校生・大学生/フリーター/主婦(夫)・シニアといったターゲットによって働く目的や、
仕事探しの際に求める情報が違っており、企業は、選ばれるための情報発信として、
メンバーインタビューやお仕事ストーリーなどの「カルチャーコンテンツ」と、
企業トップのメッセージや経営理念などの「パーパスコンテンツ」の両方を求職者へ届けることがポイントだそうです。
これらの情報を届けるには、スマートフォン利用の多さ、伝えられる情報量の圧倒的な多さを考えると、「動画」を有効活用していくのが良いとのことでした。
情報を届けるためにどのような施策をとればよいのか?
後半は、情報を届けるための施策についてのお話でした。
求職者が仕事を認知して応募に至るまで、どの部分に課題があるのかによって
広告を出す目的・とるべき施策も変わってくるとのことでした。
途中、曽根様からの「応募は来るけれど、質が悪い。採用につながらないことを課題に感じている方?」の問いかけには多くの参加者の手が挙がっていました。
「このケースでは、企業の魅力や考え方、そして求める人物像を正しく伝えきれていないのかもしれないですね」とその原因にも触れられていました。
具体的な施策の例として紹介されたのが次の4つです。
①Search(検索広告)…刈り取り
②Display(ディスプレイ広告)…認知・刈り取り
③Social(SNSやYouTube)…認知・刈り取り・興味関心の喚起
④Tools(インタラクティブ動画)…興味関心の喚起・刈り取り・応募率・採用率UP
①②③などの広告で求職者を企業サイト内に連れてくるわけですが、連れてきたらそれで終わり、ではないとのこと。
企業サイト内で自社への理解を深めてもらうことで、サイトからの応募・採用につながり、
さらに、会社のことを理解した人に入社してもらえば、離職率も下がるそうです。
そのために企業サイト内で活用できるツールとして、「インタラクティブ動画」が
紹介されました。
一方的に流れる動画ではなく、ユーザーがクリックなどのアクションをできるのが、
この動画の特長。
たしかに、実際に流れた企業紹介の動画では、途中で項目選択の画面が表示され、
その中から自分が興味のある内容を選んで続きを見ることができる作りになっていました。
企業にとっては、選択肢を用意することで求職者のニーズに合った情報を与えられるという
メリットもあるそうです。
まるでロールプレイングゲームのように、自分も参加している感覚で見られるのが
非常に新鮮でした。
セミナーを終えて
以上3社の講演が終わり、閉会となりました。
閉会後は、参加者と講演者との間で和やかに挨拶が交わされていました。
★参加者の声(アンケートより一部抜粋)★
「YouTube動画の活用に可能性を感じました」
「自社HP内でのインタラクティブ動画から応募への流れが印象に残りました。
特に多く挙がっていたのが「動画の効果を実感した」という声。
実物を見たことで、漠然としていたイメージが鮮明になったようですね。
今注目を集めるWEB広告・採用動画。
これらの有効活用が、課題解決の新たな突破口になるかもしれません。
”これから”を見据えた採用活動へ、御社の選択肢にも加えてみてはいかがでしょうか?