アルバイト人手不足の原因と改善のポイント | 自社アンケート結果をもとに紹介

2023年12月飲食店・サービス業を108名を対象に弊社で実施したアンケートから、採用活動に課題があると答えた企業は75.5%でした。具体的な採用課題で多く見られたのは、以下のとおり。

・応募が集まらず、母集団形成できない
・スキルや経験を持つ人材を確保できない
・適切な研修や育成プログラムがなく、人材が定着しない

上記のように採用担当者は、人材不足に関連する課題に悩んでいます。
ではなぜ人材不足となってしまうのでしょうか？次にアルバイト人手不足の原因を紹介します。

労働人口と求人数の影響により、アルバイトの人手不足が起こっています。少子高齢化の影響によって、労働人口は年々減少傾向です。そのため慢性的に人材不足となり、求人数が上回る状況が続くのです。厚生労働省が発表しているパートタイムの「有効求人数」「有効求職者数」1999年～2024年のデータをもとに、グラフにしました。

上記から2012年以降、求人数が求職者数を大きく上回っているとわかります。求職者数が直近5年で増加している理由は、60歳を超えても働く人が年々増えているからです。

働き方が柔軟になった影響により、現場職のアルバイトが人手不足となっています。コロナ禍を機に、在宅ワークが普及して働き方を見直す人が増えてきています。その影響で飲食店やサービス業、警備など、特定の場所で働く職種の採用が難しくなったのです。

とくにZ世代はワークライフバランスを求める層が目立ちます。株式会社リクルート就職みらい研究所が大学生に実施したアンケートによると、 「仕事と私生活のバランスを自分でコントロールできる」環境を求める割合は88.5%を占めていました。

参照：大学生・大学院生の「働きたい組織の特徴」 2024年卒

学生のアルバイトを採用するには、いかに働きやすい条件を提供できるかがカギとなるでしょう。

募集条件と実際に働く条件に差があると、早期離職に繋がりアルバイトの人手不足となります。たとえば以下のようなケースが離職の原因となります。

・募集条件では「3時間/日～OK」だったが、入社すると長時間の労働を求められた
・希望していた時間分のシフトを入れて貰えない
・丁寧に仕事を教えて貰えると思っていたが、既存スタッフが忙しそうで聞きにくい
・まかないがあると聞いていたが、細かい条件があり適用外だった
・バックヤードでの仕事と聞いていたが、接客業務が含まれていた

求職者優位の求人市場が続く現在、職場への不満は退職に繋がりやすいです。募集条件と実際の条件・業務内容を見直すことが重要です。

職場の人間関係に問題があると、離職が起きやすく人手不足に繋がります。気軽に相談できる環境がない場合、不安を抱えたまま仕事をすることになります。忙しくても声をかけ合い、モチベーションを維持しながら働ける環境づくりをすることが重要です。既存スタッフへのヒアリングを実施し、人間関係に問題がないかを確認するようにしてください。それではどのような流れでアルバイトの人手不足を解消するとよいのでしょうか。次にアルバイトの人材不足解消のためのステップを紹介します。

自社の現状を正しく理解するためには、実際に働くスタッフがどう感じているかを確認するとよいでしょう。具体的には、以下の内容が上げられます。

・入社前後でギャップがあったかどうか
・シフトに不満がないか
・他のアルバイトとの関係性に問題ないか

上記のように入社する前から項目ごとにヒアリングを実施することで、課題が見つかりやすくなります。

既存スタッフへのヒアリング内容や募集の状況から、人手不足となる原因を分析します。期待する応募数が集まらない場合は、募集方法に問題があると考えられます。いっぽう応募は集まるが定着しない場合は、入社後の対応に問題があると考えられます。

人手不足の理由を洗い出すことで、目的を見失わずに課題解決を進められるのです。

優先順位を決めることで、効率よく問題解決を行えます。優先順位が決まらないまま改善策を進めてしまうと、根本的な課題を解決できない可能性が高いです。忙しい業務の中で負担をかけずに対応するために、優先順位を決めるようにしましょう。

それでは人手不足を解消するには、具体的にどうすればよいのでしょうか。次にアルバイト人手不足の解消方法を紹介します。

採用ターゲットを拡大すると、これまで募集しなかった層へアプローチができて応募を促進できるかもしれません。たとえばこれまで学生や主婦（夫）しか採用ターゲットに入れておらず応募が集まらないのであれば、60代以上も採用を視野に入れることもひとつです。

実際ユーザー数1,000万人以上の求人ボックスの人気キーワードでは、シニア関連が8割を占めています。

引用：求人ボックストレンドキーワード2025年3月

また潜在求職者層へ向けて、勤務地周辺の特定ターゲットへ広告を配信する方法も効果的です。Profile Passport ADを活用すると、周辺居住者や勤務者へ向けて効率よく求人を届けられますよ。これまで積極的に情報を集めていなかった層へリーチでき、Wワーカー雇用として有効です。詳しく知りたい方は、以下のページから弊社で実施したセミナーアーカイブをダウンロードしてみてください。　

募集条件の改善によって、アルバイトの人手不足を解消できるかもしれません。

たとえば昇給システムについて詳しく紹介したり、最低勤務時間を引き下げたりすることがおすすめです。実際弊社で非正規雇用で働く562人を対象に実施したアンケートでは、求人を確認するときに優先するポイントで多かった回答は以下の結果でした。

1位：給与
2位：シフトの融通が利く
3位：自宅から通いやすい

給与はすぐに変えられませんが、シフトの柔軟性は改善余地があるのではないでしょうか。また既存スタッフへのヒアリングによって、求人の条件と実態に相違が見られた場合は訂正するようにしましょう。

求人原稿の改善によって応募の効果を上げられるかもしれません。求人原稿は求職者の応募きっかけをつくるうえで、重要な接点です。求人原稿の改善方法を簡単に説明すると、以下の流れになります。

1.自社ターゲットを明確にする
2.自社の仕事内容・メリットを洗い出す
3.ターゲットが魅力を感じる自社メリットを反映（週1回～OK、WワークOK、まかない有り など）

職種タイトルも自社の仕事を伝えるときに重要な項目です。求人原稿の改善事例を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

アルバイトの定着のためには、職場環境の見直しが重要です。相談しにくい環境は、スタッフの不安を招きます。入社してからの1か月間は、分からないことがないかを確認したり、ベテランスタッフへサポートをお願いして会話しやすい環境を作ったりしてみてください。

職場の人間関係の構築は、業務効率やお客様へ提供するサービスの質向上に直結します。

「分からなかったら本人が聞きに来るだろう」という考えは捨てて、積極的にコミュニケーションを取ることをおすすめします。

業務フローの見直しを行うと、アルバイトの人手不足を解消できます。現在1人が複数の業務を兼任している場合、一部の作業を切り出してスポットワーク募集がおすすめです。プライベートの予定に合わせて働きたい人や、副業として「スポットワーク」や「ギグワーク」は人気の働き方になっています。人材募集も簡単に行えるため、採用担当者の負担が少ない点もポイントです。

ギグワークについて詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

緊急度の高い人手不足は、タイミーが最も効果的です。タイミーは1時間単位での募集が実現でき、ユーザー数は2024年12月時点で1,000万人を突破しています。

「求人広告でアルバイトを募集しているけど、直近のシフトが埋まらない」という場合に活用できることはもちろん、長期ワーカーとしての引き抜きが可能です。長期ワーカーとして引き抜きができれば、採用コストも抑えられます。

1～3か月後に必要な人手不足はIndeedと求人ボックスの併用によって、効率よく求人を集められるかもしれません。Indeedは求職者の最大7割※をカバーしているため、幅広い求職者へアプローチ可能です。またIndeedで応募が集まらないエリアやターゲットからの応募が少ない案件は、求人ボックスをおすすめします。なぜなら求人ボックスは、特定のターゲットに限定して求人を配信できるからです。年代×性別を絞ると、対象外からの無駄クリックが削減できるため、応募率アップが期待できます。

Indeedと求人ボックスそれぞれ詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

＞【徹底解説】Indeed PLUS(インディードプラス)とは？～Indeedの新たな採用プラットフォーム～

＞求人ボックスとは？掲載方法や仕組み・Indeedとの違いを解説

※…株式会社ヴァリューズ シェア調査2023年6月（日本国内の主要求人サイトを1年に2日以上利用しているユーザーのうち、 Indeed・タウンワーク・リクナビNEXTを利用しているユーザーの割合）

「自社の認知度を上げて、これまで獲得できなかった潜在層へアプローチしたい。」という場合は、ジオターゲティング広告のProfile Passport ADがおすすめです。勤務地の周辺で生活している人や、通勤している人を対象に求人広告を配信する方法です。求職潜在層へアプローチが有効な理由は、以下のとおりです。

・近隣で働く人をダブルワーカーとして取り込める効果がある
・近い将来、求人を探すタイミングで求職者層として取り込める

これまでの採用活動で母集団形成に課題がある場合は一度試してみてはいかがでしょうか。