採用トレンド
2021.02.01
RPAは採用業務をどう変える!?知っておきたい活用例をご紹介【アルバイト採用担当者向け】
業務効率化や生産性向上を実現するテクノロジーとして注目される「RPA(Robotic Process Automation)」。
すでに様々な業界で活用されていますが、採用支援分野においても導入が進められています。
RPAにより、採用業務はどのように変わるのでしょうか?RPAの活用方法や導入する際のポイントについてお伝えします。
RPAを導入するメリットとは?
RPAを導入することで、どのようなメリットが得られるのでしょうか?
ヒューマンエラーの防止
人間が作業を行う場合、意図せずともミスを起こしてしまうケースがあります。
一方、RPAは事前に設定したルールに基づいて正確に業務を行うため、人的ミスの防止につながります。
RPAがどれだけ作業をしても、疲労や集中力の低下によりヒューマンエラーが起こる心配はありません。
業務のスピードアップ
RPAが自動で業務を処理をすることで、業務スピードが格段に向上します。
人間が行うと何時間も必要としていた業務が、RPA化することで数分で終わってしまう場合もあります。
RPAは一日中作業できるため、人が稼働していない間でも作業を進めることができます。
人件費の削減
RPAは何人分もの作業をこなす場合もあるため、日々の作業工数や労働時間が短縮され、結果的に人件費の削減が可能です。
RPAの導入により、人手不足などの根本的な問題の解消にもつながります。
コア業務への注力
RPAの導入により、これまで定型的な業務に費やしていたリソースを、より付加価値の高い業務に充てることもできます。
単純作業はRPAに任せ、人間はコミュニケーションを必要とする仕事やクリエイティブな仕事に集中する、といったように業務の棲み分けができれば、より品質の高い仕事を実現できるでしょう。
RPAの役割と得意な業務とは?
近年耳にする機会も増えた「RPA」ですが、そもそもAIなど他の自動化技術とはどのように違うのでしょうか。
ロボットによる定型業務自動化の取り組み「RPA」
RPAとは、「Robotic Process Automation」の略語で、これまで人が行ってきた定型的なパソコン操作をソフトウエアのロボットにより自動化する取り組みや概念を指します。
例えば、日々のオフィス業務では、エクセルに記載されたデータを別のシステムに移行していく作業や、web上で情報を検索し、コピー&ペーストして転記する作業などが発生します。
このようなPCを用いた定型的で反復性の高い作業を自動化できるのがRPAです。
PCのみで完結できるルール化された業務が得意
RPAは、決して万能なロボットではなく、得意な業務と不得意な業務があります。RPAが得意とするのは「判断を伴わない、単純な作業」で、人間が設定したルールに基づいて業務を自動化します。
一方で、過去の作業記録などから学習し、自ら判断したりルールを構築したりするAIのように非定型業務の自動化はできません。
アルバイト採用業務におけるRPA活用方法例
RPAは日々の定型的な業務を自動化し、生産性の向上やコスト削減に役立つことが分かりました。
アルバイト採用業務においては、具体的にどのようなプロセスで活用できるのでしょうか。
求人情報の掲載
社内基幹システムなどに登録されている求人情報を求人サイトに自動登録することができます。
CSVデータなどで媒体ごとに求人情報をアップロードする場合、フォーマットが異なる掲載サイトなどに複数展開すると作業ボリュームが多くなり、遅延やミスも発生しがちです。
一方、RPAで自動化することにより、ミスなくタイムリーに情報掲載ができるため、必要なタイミングで正確な求人情報を届けることが可能です。
エントリー内容の確認
応募者のエントリー内容の記入漏れや不備等の確認作業も、RPAデータが得意とする作業です。
多数の応募がある場合、不備のある応募者情報を事前に仕分ける作業は採用担当者にとって大きな負担となりますが、RPAを活用すれば一定の基準についてエントリー情報の記入漏れ・不備等を判定するため、応募から面接までの時間を短縮できます。
応募者データのスクリーニング
エントリー内容の確認と同時に、応募者データを自社の基準に基づいてフォルダ等に振り分けることもできます。
例えば、応募者の年齢や居住地、勤務時間などのルールをRPAに設定しておけば、自社の求めるターゲットに合致する応募者だけをスクリーニングすることが可能です。
チャット・メール送信(面接調整)
面接調整などに必要な応募者とのやりとりを自動化するチャットボットの活用も進められています。
応募者への質問などを事前設定することで、条件に合致した応募者をチャットボットを通じて自動で日程調整まで進められるため、採用担当者の負担軽減が期待できます。
また面接のリマインド等も自動で行ってくれるため、連絡の抜け漏れ防止にもつながります。
KPI達成度の集計・分析
応募者数や面接率などのデータ集計、KPIの達成度の把握にもRPAを活用できます。
人が大量のデータを扱う場合、元となるデータの抽出から集計・分析まで行うには多大な労力と時間がかかります。
一方、RPAを活用すれば、あらかじめフォーマットを作成するだけで、基幹システムなどの分析ツールから必要なデータを抽出し、表やグラフなどの作成まで自動化できます。
結果的に、定量的な数字の可視化はRPAに任せ、人間は要因の分析や今後の戦略策定に注力できます。
採用業務へのRPA導入ステップと注意点
実際のアルバイト採用業務にRPAの導入を検討する際には、どのような手順で進めていけば良いのでしょうか?
採用業務の洗い出し
まずは現在の採用業務の洗い出しを行い、その中からRPAを導入できそうな業務を検討しましょう。
RPAで効果が期待できる業務には以下のような特徴があります。
・同じ作業を繰り返す業務
・定期的に発生する業務
・ルール変更や作業手順が少ない業務
・ダブルチェックが必要な業務
全ての業務をRPAでカバーするとなると、予期せぬエラーが起きたり、多大な費用がかかったりするケースがあります。
採用業務のうち、どの業務自動化するのか範囲を明確にしましょう。
また、場合によっては既存の採用業務プロセスにRPAを当てはめるのではなく、RPAの導入を見据えてプロセスを変更する必要もあるでしょう。
機能や価格を比較してRPAツールを選ぶ
上記のポイントをもとに、RPAツールを選定します。導入後に必要とする機能が備わっていなかったことが発覚したり、導入目的が達成できなかったりすることがないよう、選定には時間を惜しまずにRPAの候補をいくつか絞り込みましょう。
無料トライアルがある場合は、積極的に活用することをおすすめします。
RPA運用ルールの整備
RPAの導入後にロボットが正しく作動するためのルール作りや、トラブルの発生した際の対応部署・対応フローの検討も重要です。
導入前には社内のガイドラインを設けるなど運用体制を整備しましょう。
人材サービス領域各社もデジタル技術の取り込みを本格化!RPAの活用検討を
近年、求人情報サイト運営会社や人材紹介会社などの採用各社も、RPAツールの開発やテクノロジーに強い人材の登用などを推進しており、採用業務のデジタル化は今後さらに加速していくことが見込まれます。
この機会に自社の採用業務を見直し、RPAの活用を検討してみてはいかがでしょうか。